たまには怒りを

以下は主に実写界隈の話である。

先日、若手脚本家らと飲む機会があった。
例に漏れず、彼らも色々と苦労しているようだ。しなくてもいい苦労を。
聞けば聞くほど、私もよく知っている人物たちの名前が出てくる。

――あのおっさん、まだそんなことやってるのか。
――相変わらず陰湿だな。

いま実写だけで食べていけている若手なんて数えるほどだろう。以前よりも確実に減っているはずだ。
事務所の数は増えたが、所属ライター全員に仕事を回せているとも思えない。
深夜ドラマのギャラなんてアホみたいに安い。印税も見込めないし、生活できるはずがない。
テレビ局や制作会社のPは下がっていく一方の予算に対して思うこともあるだろうが、だからといって若手を便利使いしていい理由にはならない。

若者の労力と時間を搾取する奴、あるいは蔑ろにする奴。

私も若い頃(今もだが)散々、辛酸をなめてきた。
まだやってる奴がいたら俺が絶対に許さんからな。
サラリーマンとは違い、こっちは成立しない限り報酬もないのだ。
それを分かってわざと延々と不毛な直しをさせたりボツにしたりして、自分の意向に従うライターに仕立てようとするPもいる。

もし理不尽な目に遭っている若手脚本家がいたら相談して欲しい。
私に出来ることは少ないかも知れないが、サバイバーとしてアドバイスくらいは出来るので。
あと酒くらいは奢るよ。

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