フジ金曜プレステージ 医療捜査官 財前一二三④

高島礼子さん主演のシリーズ第四弾。

名門の高校水泳部で謎の不審死が発生し、医師免許を持つ刑事・財前一二三が潜入する。そこには高校スポーツ界を取り巻く様々な思惑が交錯しており――。

ついに財前一、二、三、四と揃ってしまった。次は45作目か(無理)。

二つの顔を持つ捜査官だけあって病院や大学等、様々な場所に潜入する主人公。
今回の舞台は高校。

2時間サスペンスと高校は食い合わせが悪いことを痛感した。
高校生が人を殺すのも殺されるのも出来れば見たくないし見せたくない、そうなると物語の幅は狭まってくる。キャストも主な視聴者層であるF3、M3には馴染みのない布陣になりがちだ。

それでも最善は尽くしたつもりだ。
遺伝子ドーピングという、今後スポーツ界において必ずや問題視されるであろう際どいネタを採り入れた。
元競泳銀メダリストの実績を買われ監督として招聘されたものの、「ガーッと飛んでバーッと泳ぐんだよ!」くらいのことしか言えず(笑)、部の成績不振に悩む福永(山田純大)。
その福永に現役時代ほんの0.05秒の差で敗れて以来、日陰の道を歩み続けてきた堀田(高橋和也)。福永の就任によりコーチに降格されるもその指導力により生徒からは慕われているが……。

この二人の男の対立を軸に、物語を組み立てていった。
それぞれの登場人物に事情があり哀しみを抱えているという、いつもの自分らしさを込めることも出来たと思っている。

もともと夏放送予定だったのが何故か特番に差し替え。
水泳部が舞台のドラマが薄ら寒い冬に放送されるとは。
予期せぬことが起こりやすいのが2時間ドラマの怖いところである。

ゲスト:高橋和也、山田純大、木内晶子、岡まゆみ、おかやまはじめ、入来茉里、竹内寿、中山優貴、栗原吾郎

原案:酒井直行 脚本:入江信吾 演出:伊藤寿浩

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